SIMロック解除でスマホの料金は安くなるのか?なんてことを書いてしまった手前、料金体系の推移は今後も追って行きたいと思う。
昨日の読売新聞に、2年縛りの見直しが急務だという社説が載った。
2年縛りとは、大手の携帯電話会社が、2年以上契約を結ぶことで毎月の使用料金を割り引くというものだ。
読売新聞によれば、2年縛りによる囲い込みで格安スマホへの移行が進まず、結果として高い高いと言われている携帯料金が下がらないというものだ。
確かに2年縛を違約金無しで解約できるのは解約月の1ヶ月間だけであり、それを過ぎれば何の通告も無しに自動更新されてしまう。
確かに通告無しの更新はフェアじゃないと思うが、その分毎月の料金を割り引いているのだし(実質的にそれしか選びようが無いとしても)、会社としても長期で顧客を囲っておきたいというのも分かる(やり方がえげつなくてセンスが感じられないとしても)。
これがあるから他社への移行が進まないというが、一時的なものとは言え、違約金を負担するよ、という格安スマホの会社があったことも知っている。
私の使っている楽天モバイルは、現在はポイントで返しているようだ。
それに、端末代を除けば(SIMロックが解除されれば、今使っているスマホのSIMカードだけ付け替えて使うことも可能)、2~3ヶ月も使えば違約金分浮く計算となる(私個人として、大手と楽天モバイルとの比較で月々6000円くらい違ったので)。
それを考えると、果たして本当に格安スマホへの移行を躊躇させているのは2年縛りによる違約金なのだろうか?
●他社への移行を踏みとどまらせているのは手間の本体代?
私は、他社への移行を踏みとどまらせているのは、結局のところ手続きの手間とスマホ本体代ではないかと考えてる。
手間については、今どき携帯ショップは年中やっているのが、休日に出かけて手続きをというとやはり手間である。
また、お目当ての格安スマホをどこで取り扱っているのか、いわゆるリアル店舗が分かりにくい。
都会ならばいいのかもしれないが、否かであれば尚更である。
ちなみに私は、楽天モバイルがサービスを始めてすぐだったので、本体と一緒だと時間が掛かったので、本体だけを先に別の所で頼んでおき、後の手続きは電話で行った。
ことの顛末はこちら。
上記の事を書いた時には料金がどう乗ってくるか分からなかったので載せていないが、ナンバーポータビリティの手続きが1日だか2日で完了しないと(解約手続きはすぐにできても、楽天モバイル側の契約手続きにちょっと時間がかかった)、2年縛りの割引無しの料金が上乗せされるのでご注意を(私はそれを食らった)。
私の場合は解約月だったので違約金は無かったが、違約金と通話料等を取られたら目も当てられない。
なので、契約手続きがその日のうちか翌日には終わることを確認してからの方がいいと思う(リアル店舗じゃないとできないかもしれないが)
もう一つの要因はスマホ本体の料金である。
毎月の料金を高く感じている人が、大手で扱っているようなスマホを一括で払えるとは思えない(iPhoneとか10万円近い)。
もちろんSIMロックを解除して今のものをそのまま使うこともできるが、バッテリーはヘタっているだろうし、なにより新しい機種が出ている。
果たしてその誘惑に勝てるだろうか。
スマホなんてなんでもいいやという御仁は、中古やそれこそ格安スマホという選択肢がある。
●そもそも大手のMVNO(仮想移動体通信事業者)大手を競争させるのが間違い
私はそもそも大手3社の間で競争がないのが間違いだと思う。
料金を見てみても、まるで談合でもやってるんじゃないかと思うばかりに3社横並びである。
それでは下がりようが無い。
また、あまりにも格安スマホに移行されてしまっては、それはそれで問題だろう。
なぜなら、格安スマホの格安たる所以は通信網を敷設する必要がないからであり、皆が大手から離れてしまえば通信インフラの整備が進まないことになってしまう。
それに、あまりに通信が集中してしまえば落ちることもあり得るだろう。
通常時でそうなってしまえば、災害時にはもう全く使えないということもあり得る。
正直大手3社がちゃんと競争をしていれば格安スマホなんていらないのではないだろうか。
料金は安ければ良いわけではない。
適正であることが重要である。
まずはどこからどこまでが本体代なのか通信料かよく分からない料金体系を改め、大手3社の競争を促すことが必要だと思う。