いざっ!へうげもの

日頃自分が気になった事物を面白おかしく紹介します。

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非正規雇用

冷凍食品の農薬混入事件。やっちゃいけないことだけど、なんか責める気になれない・・・。

マルハニチロホールディングス(本社・東京)の子会社アクリフーズの群馬工場(群馬県大泉町)で製造された冷凍食品から農薬「マラチオン」が検出された事件で、群馬県警は25日、この工場の契約社員の男性を逮捕したと発表した。
http://www.asahi.com/articles/DA3S10945647.html


同工場の契約社員の年収は200万円前後であり、男性はよく給料が安いといっていたとのこと。
http://hamusoku.com/archives/8231990.html


男性は犯行を否認しているので、犯人かどうかは分からないが(発覚したあとにも物的証拠を抱えておくなど、疑問がある)、一応犯人ということで話を進める。
今回の事件で農薬入りの食品を引き当ててしまった人はたまったものではないし、最悪の場合死者も出たかもしれない。
だから絶対にやってはいけないことなのだけれども、男性の境遇を思うとどうにも責める気にはなれない。


年収200万円前後でさらに減額されようとしていて、工場の勤務はそこまで楽なものではないのだと思う。
200万円で諸々を引けば、生活はギリギリだろう。
もちろん貯蓄に回せるわけがない。
男性が文句をいうのも分かるのだ。
農薬混入という最悪の手段を用いてしまったとしても、一方的に責める気にはとてもなれない。


従業員を安い給料で使い捨てるブラック企業の問題が取り沙汰されているが、今までは黙って使い捨てられていたかもしれない。
だが、黙っていないで強行手段に出る従業員もいるということも、企業側は考慮しなければならないのかもしれない。
リンク先のコメントにもあるように、やらないだけで思っている人はたぶんたくさんいると思う。
こういうことを避ける為に、ある程度の給与と正社員という待遇こそ必要だと思うのだが、結局事件が起きなければ経営の方には分からないのである。


ただ、一回こういうことがあると、まず間違いなくしわ寄せは従業員の側にいく。
手荷物検査やラインに入る前の身だしなみチェックの徹底など、間違いなく面倒くさい側へ強化されるだろう。


一方でアクリフーズとしてもマルハニチロホールディングスの子会社であるわけで、例え従業員を安く使っていたとしてもそれほどボロ儲けしていたわけではないのだと思う。
単価をこれでこれだけ作れと親会社から言い渡され、それを達成するためには、従業員をこのくらいの給料で使わなくてはならなかったのだと思う。


そうなると悪いのは親会社ということになるが、私達が冷凍食品を安く買えるのは、間違いなくこの構造と安く使われている従業員の方々のおかげである。
もし、この構造を変えたいと思うのならば、食品の値段が上がっても文句はいわないことに尽きると思う。
余談だが、こうやってデフレとなってしまったものを、金をばらまくことで値段が上がる方向へも持っていこうとしている。


今回の件は従業員の一人の暴走というだけでなく、その予備軍がたくさんいるということを突きつけたと思う。
これは今の日本の陥っている構造自体に文句をいったと等しいから、たぶんアベノミクスのような小手先のことでは解決しないと思う。
相当根深いことだと思う。



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非正規雇用の皆さん、あなた達には一生不安定で低賃金の生活を強いることに決定しました。by厚生労働省。

厚生労働省は、どんな仕事でも派遣労働者にずっと任せられるように労働派遣法を改正する方針を固めた。
現状これが可能なのは通訳や秘書など「専門26業務」に限られるが、その縛りが廃止され企業は働き手を変えれば長く派遣を使えるようになる。


また、人材派遣会社が派遣労働者を無期雇用している場合は、同じ人が3年を超えて働けるようにもするという。
ただ、派遣の8割が派遣会社と有期雇用契約であり、結局は最長3年で交代という状況はほとんどの人で変わらないことになる。

http://www.asahi.com/articles/TKY201311280114.html


派遣の期間に3年という縛りがあるのは、基本的にはそれを超えた場合は正社員として雇用しないさいという意図の為である。
しかし、現実はそうしないように3年が来ればクビを切る。
この法案の次の段階では、最長3年で交代という縛りも取っ払うことだろう。
3年でクビ切りはなくなるかもしれないが、派遣は一生派遣、一生不安定な状況が続くことになる。
会社が正社員で雇用する意図がない限り、今でもその状況は変わらないのだけれども。


厚労省の調査では、2011年6月時点で派遣労働者は137万人。
労働者全体の1/3超えるに至っている。
しかも若年層で増加していることから、年寄りが若者を食い物にしている、という認識は正しいことになる。


にも関わらず、車離れだ酒離れだ結婚しないだと好き勝手なことをいっている。
趣味の多様化なんていってはいるが、本当の理由である余裕がないは決して口にしない。
今の段階でそうなっているのだから、これがさらに増大、続けば日本の内需は崩壊するだろう。
でも、派遣を使って金を貯めこんでいる人達にとってはそれで良いのである。
誰もこの国がこの先何百年も続くなんて考えてはいない。
自分の生きている間だけ好き勝手できれば、ツケは後の世代に回してやれば良いと考えている。


国破れて山河在り、は案外目前に迫っているのかもしれない・・・。
人を搾取することでしか成り立たない文明なんてさっさと滅びてしまった方が、文字通り世のため人のためなのかもしれないが・・・。

命など 陽と地と詩とで満たされるほどのものなのに、か。



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日雇い派遣復活とか、非正規雇用を増やして賃金を下げていってるんだから、デフレが解決する訳ないじゃん。

政府は民主党政権で廃止された日雇い派遣について復活を検討している。
「限られた期間・時間だけ働きたいと考える労働者がいる」とのことだが、基本的にそれは皆じゃないのかと思う。
正社員であれば限られた期間、時間以上の拘束をされても文句はないのだろうか。
実際それはブラック企業として存在しているから、笑い事ではない。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310030494.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201310030494


「多様な働き方を」とも言うが、それは生活の都合上(子育てや介護等)限られた時間しか働けない人にとってはそれしか選択肢がないのである。
企業はそこにつけ込み、不安定な労働条件と安い賃金で使う。
逆に正社員には、正社員でいたければ文句を言わずに働けとばかりに、過剰な労働を押し付ける。
労働は義務であるかもしれないが、金を稼ぐためという条件が入ればやはり苦行にしかならないのが現状だ。


日雇い派遣の復活や、派遣労働の拡大、正社員からの振替を進める理由として、政府は雇用の流動化、成長戦略を掲げる。
確かに雇用は増えている。
しかし、正社員は逆に減り、増えているのは非正規雇用ばかりである。
http://yukyu.seesaa.net/article/369652469.html
成長した暁にあるのは、復活した日本の経済、身近なところではデフレの脱却にあるわけだが、派遣等の非正規雇用を拡大することでそれは実現可能なのだろうか?


●デフレの原因は?

政府は言う、賃金が上がらないのはデフレだからだと。
だから今、金融緩和を行い、お金の流通量を増やすことでデフレからの脱却を図っている。
結果円安となり物価は上がった。
確かにデフレではなくなっているのだけれど、賃金が追いついていなから、物価が上がったというよりはお金の価値が下がっただけである(インフレ)。
政府の言うように、賃金が上がらない理由がデフレなのであれば、これをこのまま続ければ是正されていくはずなのだが、果たしてどうだろうか。


しかし、デフレの本当の原因はこちらで指摘さているように「新興国の世界市場への登場によって工業製品の低価格化が進んでいること」である。
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51838762.html

そしてさらに、デフレによって不況になるのは、「名目賃金の下方硬直性があるとき」に限られるという。
そりゃ、製品が安く買い叩かれるのに、従業員の給料は下げられのであれば倒産するしかない。
しかし日本を見てみれば、賃金は下げられるわ、非正規化は進むわで、どんどん下がっている。
この場合は不況の悪影響はないという。
まあ、普通に考えて、給料は下がっても物価が下がるのであれば別に困ることは何もない。


そう、だから、デフレの本当の原因はリンクのタイトルにもあるように「名目賃金の低下」なのである。
これも普通に考えて、給料が下げられれば買い控える。
企業は製品が売れなければ価格を下げるしかない。
そうやってジリジリと製品の価格が下がっていけばデフレである。


それを、無理やり金をバラ撒いて物価を上げればどうなるのか?
賃金が上がらない上で物価上昇、それが招くのは不況以外にないだろう。
ここにきて、その上での消費税増税だ。
超不況になるのは目に見えている。
それを避ける為に、政府は躍起になって給料上げろとやっているわけだが、景気が改善しているわけではないのだから上げられる訳がない。
そもそも、その代わりに下げてやると言っている法人税だって、3割の企業しか払ってないのだから。


後に残るのは超不況と、超絶な格差社会だけである。
大多数の人が貧困に喘ぐ先進国、そんなの誰が望むだろうか・・・。



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非正規雇用の平均給与168万円って、ワーキングプアじゃん。

国税庁の調査によると、民間企業で働く会社員やパート・アルバイト、派遣などの非正規従業員が2012年の1年間に受け取った給与の平均は408万円で、前年を1万円下回り、2年連続で減少だったという。
役員を除く正規従業員の平均は467万円(男性520万円、女性349万円)。非正規は168万円(同225万円、同143万円)だったという。
同庁が正規、非正規を区別して調査するのは初めてとなる。
http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_eco_company-heikinkyuyo


2013年のものが出てくれば、正規従業員の給与はもう少し上がるのではないかと思う。
ただし、あくまで上がるのは一時金の影響であり、基本給が上がったというわけではないだろう。


たしかにアベノミクス以降給与は増えている。
しかしそれは一時金と残業代が増えたためであり、基本給は逆に減っている。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0300M_T00C13A9000000/


その一時金でさえ、増えたのはやはり大企業だけのようだ。
普通の企業は変わらないか、逆に減っている。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1307/19/news088.html


給与は上がらないが物価だけは確実に上がっている。
そして消費税は上げてくることだろう。
こうなることが分かってて自民党を勝たせるのだから、日本人はマゾなんじゃないだろうかwwww


●消費税を上げて企業は減税の景気対策

安倍政権では消費税を上げる代わりに法人税を下げるなどして景気の腰折れを防ごうとしている。
企業が法人税が高いとして海外に逃げていく中、税金を下げる対策は正しいと思う。
ただし、消費税増税の代わりにというのは間違いだと思う。
麻生さんもおっしゃっていたが、法人税を下げたところで企業が給与を上げる保障がないからだ。
いや、恐らくは上げないだろう。
そうなれば景気が冷え込むのは必至だ。


安倍政権は企業に給与を上げるように要請しているが、その企業はと言えば正規の従業員を非正規へと転換している。
つまりは合法的に人件費の削減を行っているわけだ。
給与を上げる要請する裏側では、派遣法の改正等で正規から非正規への転換を図る。
つまりは要請はポーズであるわけだ。
この流れは格差を拡大させるだけである。


非正規雇用の平均給与、168万円は堂々ワーキングプアの領域である(ワーキングプアとは、生活保障水準以下ということ)。
そういう人たちは放っておいて、かつ多くの人をそのようにさせる政策をしつつ物価と消費税を上げる。
アベノミクスの実態がどういうものか見えてくると思う。



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おめでとう、あなた達は一生派遣で働き続けられます。by厚生労働省。

厚生労働省の研究会が派遣労働の見直し案を出した。
現在は専門26業務以外は最長3年しか働くことができない。


見直し案では、有期の場合は前任者が2年働いていても、後任者は最長3年働くことができる(労使の合意が必要)。
つまり人を代えればその仕事を派遣労働者にずっと任せることができる。
また、無期契約の場合はずっと働き続けることができる、という具合だ。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201308200706.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201308200706


改正案が施行されないと分からないけども、企業の側から見れば有期での契約のメリットってあるのだろうか?
これってどう見ても、今まであった派遣労働は最長3年という縛りを取っ払っただけじゃないだろうか。
もちろん無期での契約ができる業務や制限はあるのかもしれないが、よほど企業側に善意が無ければ、派遣から正社員という道は閉ざされることとなろう。


ただ、3年が経過したとしてクビを切られることがなくなるという見方もできるが、そもそもそれは異常な事態であり、3年経ったら正社員という本来の約束を反故にしている。
まあ、使われる側ももともとそんな期待はしていないのかもしれないが・・・。


●増えていく非正規雇用

総務省の発表によると、非正規雇用者の割合は38.2%と過去最大を更新したという。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1203R_S3A710C1EA1000/


政府が非正規雇用を増やすこと、また、正規雇用から非正規雇用への転化を後押ししている以上この比率はどんどん増えて行くだろう。
目的はもちろん働き手のことなんて考えもせず、企業が人を安く使いたいだけである。
非正規雇用がどこまで増えるかは分からないが、しわ寄せは当然正規雇用者へと向かう。
将来の日本は、正社員という看板の為に使い倒されて疲れ果てた正規雇用者、自分の生活でいっぱいいっぱいの非正規雇用者、そして彼らから搾取して富を蓄えた卑しい企業家(もちろん皆がそうではないが)という構図になるのだろう。


十中八九成長は短期で終わり、その後衰退でしょうね・・・。


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