奇跡のリンゴをご存じだろうか。
不可能と言われた、無農薬、無肥料によって育てられたリンゴである。
それを題材ににした映画も公開され、感動したという声がたくさんツイートされている。
私は、映画は見ていないが本は読んだ。
11年目にしてようやく実ったリンゴ。
それは本当に奇跡と呼べるものである。
木村さんの努力が実ったものだと思うが、当の本人は何もしていないと笑うのだそうな。
本を読んだらたぶん泣くので、人前(特に電車の中)ではやめておいた方が良いですwww
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私が無農薬、無肥料によるリンゴのことを知ったのは「SEED」というマンガが最初だ。
確か木村さんの名前は出てこなかったと記憶しているが、エピソードは同じなので参考にしているのだろう。
マンガ自体は絶版だが、オンデマンド出版をやっているようだ。
http://www.eolways.jp/book/seed/index.html
そして、木村さんのことを知ったのは何年か前のムーだったと記憶している。
リンゴの無農薬栽培というよりは、宇宙人に会ったという話の方が主であったが(笑)
科学にせよオカルトにせよ、一番情報が早いのはムーではないだろうか。
なぜなら真偽は関係ないから(笑)
ちなみに、本読みましたとツイートしたら、ムーのアカウントから直々に今度出ますよと教えてもらった本はこちら。
https://twitter.com/mu_gakken/status/339272388489404416
もちろん内容はそっち系??
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●なぜリンゴの無農薬、無肥料栽培は難しいか
リンゴは収穫までに大量の農薬を十数回にわたって散布する必要があるという。
それは今のリンゴが、農薬散布を前提として品種改良されているからだ。
原種に近いものであれば簡単なのかもしれないが、今の品種はそうではない。
また、リンゴは一年に一回しか実らない。
その年に収穫できなければ、来年まで待たねばならず、その間は当然無収入である。
リンゴの無農薬栽培がタブー視されているのはそういう事情がある。
それを木村さんはやってのけた。
きっかけは農薬に過敏な奥さんの為であったという。
そして、できるのではないかと背中を押したのは、不耕起栽培(畑を耕さない農法)で知られる福岡正信さんの本であった。
ちなみに「SEED」も福岡さんの生き方に共感し書いたという。
私も昔に真似事をしてみたことがあるが、さすがに背の高い草がボウボウに生えているところでは無理だったが、背の低い草や、更地になっているところでは間単にできた。
木村さんの逸話は、一つのことに向かう執念を称えるものであるが、それを同じくらい、現代の農業に対する疑問を投げかける。
私たちがやってきたことっていったい何だったのかと。
人間は自然の一部なんて知ったようなことを言いつつも、糧となっている能作物は農薬と化学肥料によって自然から隔絶されることで成り立っている。
その最たるものが遺伝子組み替え食物だろう。
そうやって育てられた野菜の栄養価は昔の半分にも満たないのだという。
それは当然だ。
土にその栄養が無いのだから。
化学肥料はあくまで野菜を大きく、色形よく育てるものであり、決して野菜の栄養価を高めるためのものではないのだ。
特にミネラル分が不足する。
以前NHKのラジオで野菜工場について特集していた折り、質問を出したら読まれたことがある。
質問はたしか、現代の野菜は栄養価が低いと聞くが、そんなものを大量生産して意味あるのか?というものだったと思う。
回答は、不確実で少量しか収穫できない昔の方法よりも、安価で大量、確実に収穫できる野菜工場の方が良いのではないか、というものだった。
確か野菜工場は確実、大量に採れるかもしれない。
でもそれはたぶん短期間ではないだろうか。
野菜工場なので土は使わないが、養分を含んだ排水はちゃんと処理しているのか、未知の病気で一気に死滅なんてことになりはしないか、等々疑問が残る。
というか、野菜の形をしたサプリメントと何が違うのか。
地球上、これだけの人工を支えているのは間違いなく農薬と化学肥料による現代農業によってではあるが、そろそろ破綻が見えてきているとも聞く。
ネイティブ・アメリカンの教えには、何か物事をする場合は7代先のことまで考えよとある。
目先の金儲けに一喜一憂するのではなく、今必要なのはそういうことではないのだろうか。
こういう映画や本が脚光を浴びれば浴びるほど、無農薬は善であり、慣行農業は悪という風潮が強まり、反発があるという。
今まで通り農業をやっている人からすれば、自分たちのやってきたことを全否定されるようなものなのだから当然だろう。
私は農業をやっているわけではないので、どちらが良いとか悪いとかは言えない。
でも、少なくとも、虫も食わないような真っ青なキャベツ畑を前にして、TPP恐るるに足らずなんて言っているような人間には死んでもなりたくないわけでございます。
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