最近では放射線量を示すシートベルトよりも、食べ物や水に含まれる放射性物質の量を示すベクレルの方を良く耳にするようになってきた。
被曝の脅威は全く変わっていないのだけれど、喉元すぎればなのか・・・。


●被曝量を比較しても意味はない

震災当初、次々に検出される放射線量に対し、自然界やレントゲン等によって受ける放射線量が比較対象として用いられた。
マスコミ各社はこぞって、今回検出された放射線量は自然に受けるものと比べて大したことはありません、と伝えた。


この比較が無意味であることを知らなかったということはないだろう。
多分、意図的に大したことがないような印象を与えたかったのではないだろうか。


自然被曝について
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%84%B6%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A


●被曝は4階建て、足し算で考える

私達が普通に生きていて被る被曝は3つある。


1.自然被曝
宇宙線や、天然の放射性物質から受けるもの。


2.治療被曝
レントゲン等、医療行為によって受けるもの。


3.原爆被爆
過去の核実験によって撒き散らされたもの。


そして4番目に原発事故によって撒き散らされたものが加わる。
被曝は1~4全ての総量で評価すべきものであり、自然被曝と比較して少ないから大丈夫ということではない。


比較の論法を用いることで誤った印象を与えたマスコミの功罪は大きい。



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