大手スーパー西友が3月10日に販売を開始した中国産。
それが予想以上の売れ行きだという。
絶対売れないと思っていただけに、意外であることと、西友の先見性に驚かざるを得ない。
値段は国産のものよりも3割ほど安い。
でも・・・中国産ですよ(偏見が入ってすみません)。


●安全性?それとも価格?

日本人にとって国産の米は特別なものだった。
輸入米が入ってきて、それが国産米と大差無い美味しさであり、かつ値段がやすかろうと、基本的には国産米を食べてきた。
農薬等による安全性や、やっぱり国産の方が美味いなどと理由を付けて国産米を選んだ。
でもそれが揺らいでいる。


しかも、今回は安全性については疑問視せざるを得ない中国産米である。
日本人の心理的な障壁が相当に下がったとしか言えない状況だ。


値段?
日本米信仰が消えて合理的になったか?
それとも、消費税も上がるし財布の口を閉めようと思ったか?
いや、違うだろう。
今まで安い輸入米には見向きもしなかった日本人だ。


偏見が消えた?
発展目覚しい中国産の食べ物に対して偏見が無くなったのか?
それもないだろう。
加工品等、中国産は避けている人も多い。


となると、残るは安全性に対する心理的障壁が下がったとしか言いようが無い。
原因は原発だろう。
放射性物質の心配がある国産米よりは中国産米の方が良かろうと思って選んでいるのではないだろうか。


日本米の優位が、まさかこんなところから崩れようとは夢にも思わなかった。
他の作物は輸入しようとも、米だけは守ってきた日本人がだ。
米は日本人の農業の最後の砦と言っても過言ではないのに、それが今崩れようとしている。


この流れは非常にマズイと思う。
これを発端として、日本の農業の瓦解が進んでいくかもしれない。
それだけ重要な転換だと感じる。


●まだSBS米だけれど

現状、売られているのはSBS米と言われているものとなる。


SBS米
日本が輸入を約束したMA(ミニマムアクセス)米のうち、輸入業者と卸業者が連名で売買同時入札を行う方式のもの。2001年度は76万7千トンのMA米のうち、10万トンが割り当てられた。国産主食用と競合する一般米として、外食産業などで利用されている。


と言っても、心理的な障壁が崩れ、その後TPPに参加でもしたら日本の米はもう終わりではないだろうか・・・。


私は国産米を買いたい。
それも、今は福島県産をだ。
ちゃんと検査して放射性物質が無いのは分かっているが、万が一それで被曝してしまったとしても、自分が納得して食べるのだから後悔はしない。



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