半身不随で車椅子の男性が奄美空港から関西国際空港行きのバニラ・エアを利用した際、搭乗タラップを腕の力で自力で登らされる自体が起きた。
事のあらましはコチラ。
http://www.asahi.com/articles/ASK6X2C04K6XUBQU007.html


ツイッターを見てみると、件の男性はクレーマーで以前から度々この手の事件を起こしており、事前に連絡をしないのが悪い、とか、設備を用意していなかったバニラ・エア側に落ち度がある等、意見が二分している。
バニラ・エアの規定では、車椅子で搭乗する場合は5日前までに事前連絡することになっていたが、奄美空港への車椅子用階段昇降機は7月導入予定となっており、事前通知があったら搭乗は断っていたという。
車椅子用階段昇降機は事件後前倒しで導入されたという。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/06/28/vanilla-air_n_17315034.html


事件が起きたのは帰りであり、行きは介添人と助けで搭乗できた。
だから、男性がこの時点で取り得た行動は、無理やり乗るか、車椅子でも搭乗できる航空会社の便に変更するかしかなかったことになる。


飛行機は電車やバスよりも厳しい安全規制が適応されている。
90秒ルールなんて、この件で調べてみて初めて知った。
http://www.weblio.jp/content/90%E7%A7%92%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB


もちろん火災だけでなく、何かあったら落ちる飛行機では、電車やバスよりも厳しい規定が適応されるの当然である。
なぜ車椅子の方は事前連絡が必要かはコチラのブログがわかりやすい。
http://isumi.rail.shop-pro.jp/?eid=2918


確かに今回バニラ・エアにも落ち度はあったし、男性の行動も強引だった。
でも私はあえていいたい、そんなの関係ない、と。
なんで弱者(身障者)が強者(健常者)に気を使わなければいけないのか。
普通逆であろう。
上に飛行機は特別だと書いたが、車椅子でバスに乗れるようになるまでにも激しいやりとりがあったという。
https://matome.naver.jp/odai/2146175068754745101


こんなふうに自分の強く自分の主張をする人がいることで他の身障者の肩身が狭くなるというツイートもあったが、過去を見るとそういう人がいなかったら未だに車椅子でバスに乗ることもできなかったのかもしれない。
無理やり飛行機に搭乗することで他の人の安全を脅かす危険もあったわけで、男性の行動を100%肯定する気はないけども、事前連絡がなければ搭乗できないというのはやはりおかしいと思う。


それに、身障者が行動しやすい社会というのは健常者にとっても同様である。
その上こういうことは明日は我が身であり、人間事故や病気で(事故や病気じゃなくても、老化によって行動は困難になってくる)突然身障者になる可能性もある。
そうなった時に、身障者に鞭打ったことを後悔しても遅いのである。
すぐには無理でも、徐々にそういう方向に向かってほしいと思う。
パラリンピックのホスト国として、バリアフリーすら満足にできないのは悲しいことではないだろうか。