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歩行者が夜間に道路を横断中に車にはねられた昨年1年間の死亡事故、625件のうち、96%の車のヘッドライトがロービームだったことが警視庁の調査でわかった。
夜間の死亡事故625件ではロービームが597件、ハイビームが9件、補助灯が6件、無灯火が13件だったという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160921-00050003-yom-soci

補助灯と無灯火ってなんだよとつっこみたくなるが、ここでいう夜間が何時からか分からないので、もしかしたら夕方も含んでいるのかもしれない。


個人的には、これは他人事ではない。
というのも、先日まさにハイビームであれば防げたであろう事故をやらかしたからである。
一応、ロービームとハイビームの使い分けについてはこちらに書いたので、参照いただければ幸いです。
的確なコメントもつけていただけたので、参考になるかと思います。
http://hyouge.doorblog.jp/archives/46139021.html


あれ以来、大丈夫だろうと過信はしない。
ハイビームでいけるところは必ずハイビームにすると決めた。
だからいうのだが、ロービームであった597件のうちハイビームであれば事故を起こさなかったといえるものが一体何件で、どんな状況だったのか明らかにすべきではないだろうか。
事故は一件一状況が異なる。
信号はあったのか?歩行者は車を認知していたのか?歩行者の服装は?時間帯は?道路状況は?ドライバーの健康状態は?
それらを検証せずして、96%がロービームだったとはあまりに大雑把である。


普段走るのは車通りがまばらな田舎道だからだと思うが、私の認識では、けっこう多くの人がロービームとハイビームを切り替えて使っている。
恐らくほとんどの人は状況に応じて切り替えているのではないだろうか(もちろん統計を取らないと分からないし、その上でないと上記の96%という数字もあまり意味はないと思うが)。


私は、何かあったらすべて車の責任という考えが間違いだと思う。
ロービームは40mしか届かないというが、それはあくまで車から見て障害物等をドライバーが認知できる距離であり、歩行者からは車の光源であるヘッドライトはもっと遠くから見える。
また、歩行者が反射材を身に着けていれば、例えロービームであっても40mよりも遠くから認知可能である(夜出歩くときはせめて白っぽい服を着てくれと思う。上下真っ黒い服なんて、轢かれたいとしか思えない)。
警察庁のサイトによると、反射材を着けている歩行者は、着けていない歩行者に比べて2倍以上手前から認知可能とある。
これはハイビームで認知できるとされる100mとほぼ同じである。https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/reflector/index.htm


ドライバーと歩行者(もちろん自転車も)が双方で気を付けることで、初めて事故は防げるのではないだろうか。
車、自転車、歩行者が混在している状況では(もちろんすべて分けられればそれが一番良い)、事故を防ぐにはそれしかないと思うのである。
事故を起こして悲しい思いをするのは、ドライバーも歩行者もないのだから。