最近はベスト盤やリミックス版ばかり出ており、もう新譜は出さないのかなあと思っていたエニグマ。
がが、いつの間にか新しいのを出していた。
タイトルは「THE FALL OF A REBEL ANGEL」、癒し系でありながら宗教臭く、かつ背信的、背徳的な雰囲気を匂わす、エニグマらしいタイトルである。
近頃はダンスミュージックのようになっていたエニグマだが、今回はまさに原点回帰、しかも超パワーアップしている。


基本は癒し系だが、いろんなところからいろんな音がして、なかなかスゴイ浮遊感だ。
タイトルは堕天だが、先ごろ最終回を迎えたメイドインアビスのイメージに引っ張られているせいか、どうしてもアビスに潜っているかのように思えてならない(メイドインアビスはスゴクおもしろかった。ぜひ二期をやって欲しい!!)。
堕天といえばルシフェル(ルシファー)だ。
ルシフェルは天使の中でも最上位の熾天使であったという。
が、傲慢になり神に反逆、負けて地上へ落とされた。
ルシフェルはサタンと同一視され、サタンは地獄の王である。
今CDを、堕天し、地獄へと至る過程とするのならば(あくまで私の想像ですが)、アビスへ潜行していくことになぞらえても、あながち間違いではないのだろう。


楽曲は進むにつれてどんどんヤバイ方向に向かう。
深く潜るにつれて増していく危険とは裏腹に、人を惹きつけて止まない神秘性はまさにアビス。
どうやら私も探窟の虜になってしまったようだ。


現にこのCDは本当にクセになる。
何回でも聞きたくなる。
それもCDを通してである。
一つの曲をヘビーローテションしたことはけっこうあるけども、CDを通してというのは今回が初めてかもしれない。
いろんなからいろんな音がするので、もしかしたらその中に毒電波でも入っているのかもしれないwww
知らない人が聞いたら、これなんかヤバイんじゃね?と思われるかもしれない、そういう音楽だ。


ただ、苦言を呈するならば、日本版のおまけで入っている「SADENESS PART1」と「RETURN TO INNOCENCE」は余計だと思った。
確かに両曲は、エニグマといえばこれ、というものだが(かくいう私も、エニグマ知ったのはRETURN TO INNOCENCE」なので大きな口は叩けないのだけども)、今回に関してはいらないと思う。


単曲で聞くならばどちらもいいのだけども、CDを通しての浮遊感がそこで台無しになってしまう。
深界6層から一気に地上に引き上げられる上昇負荷に耐えられない。
まさに人間性の喪失である。
冗談はともかく、本当に台無しになってしまうので。CDを通しで聞いてきたら、おまけは聞かない方がいいと思う。


また、聞くならCD音源の方がいいだろう。
外への持ち出し用にMP3にしてみたが、サラウンド感というか響きが減退してしまい、浮遊感が薄れてしまうのだ。
CDもMP3もあんまり変わらないやと思っていたのだけども、こうやって聞くとけっこう違うものだ。
これがハイレゾだとどうなるのだろう。
以前私の耳には分からないと書いたが、ちょっと興味が沸いた。


人に聞かれるとヤバイ人だと思われそうですが、オヌヌメです。



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