4月14日、御殿場JCTから三ヶ日JCTを結ぶ新東名高速道路が開通する。
従来の東名高速道路の渋滞緩和を狙ったものだ。


●設計速度は120km/h

新東名高速道路は旧東名高速道路と比べてカーブが少なく平坦にできている。
詳しく書くと、旧東名のカーブの最小半径が300mなのに対して新東名は3000m。
旧東名の最大勾配が5%なのに対して、新東名は2%となっている。


それもそのはず、新東名の設計速度は120km/hとなっている(当初は140km/hで設計運用が検討されていたという)。
それでも依然として制限速度は100km/hである。
そこに違和感を感じざるを得ない。



●規制速度を100km/h以上にすると事故が増加する?

設計が120km/hであるにも関わらず、制限を100km/hとする根拠は、規制を100km/h以上とすると事故が増加するというものだ。
本当にそうだろうか。


道路上で一番危ないのは、絶対的な速度よりも相対速度、つまり速度差である。
皆が一様に一定の速度で流れていれば、それほど危険はない。
しかし、一段遅い車がいると流れが乱れて危険度が増す。


その流れを一番乱しているものが実は料金所であるという。
実際料金所近辺での事故が多い。


料金所を除いて速度差を生みやすいとのトラックである。
今トラックは最大速度が90km/hに規制されている。
乗用車が120km/hで走る中でトラックは90km/hで走るのはかなり危険であるように感じる。


そういう状況であるから、100km/h規制は仕方がないだろう。
完全に車線を分ける等の対策が無い訳では無いけれど、それは無理だろう。


●居眠り運転を危惧する

速度無制限で知られるドイツのアウトバーン(実際無制限で走れる区間はかなり限られているそうだ)。
さぞや良い道なのだろうと思いきや、けっこうカーブが多い。
制限速度の看板は日本のもののように生易しいものではなく、それを守らないと本当に飛び出してしまうとか・・・。


実はアウトバーンは、居眠り防止の為にわざとカーブを設けている。
もちろん危なくないよよう、徐々に曲率がきつくなり、出口では逆に緩くなっていくクロソイド曲線を用いて設計されている。


そこで新東名に戻ると、曲率が緩くてアップダウンが少ないと聞くと良い道だと思う。
しかし、たぶん走る方にとっては退屈ではないだろうか。
特に風景の見えない夜走りなんかは。
そして100km/hという制限速度。


退屈すれば眠くなる。
ハンドル操作が少なくなれば尚更だ。


居眠り事故が起きないことを祈るばかりである。



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