最初この時計を見つけたのはクルマ雑誌のENGINE誌だ。
小っちゃくポロッと、毎時72000振動と書いてあったので、これ誤植じゃねえの?と思ったら本当だった。


私の知る限り、普通に買えるもので一番高振動数のものはゼニス社のエル・プリメロというムーブメントを使ったものだ。
それが毎時36000振動(秒間10振動)である。
 

こちらが毎時36000振動、エル・プリメロの音である(2分50秒くらいから)



セイコー社で毎時43200振動(秒間12振動)のものがあったような気がするが、とりあえず、一般に流通しているものではエル・プリメロが最高だったと思う。
なので、一足飛びに72000振動(秒間20振動)と書いてあったので、ブレゲめ、いつの間に!と思った次第だ。


ちなみに振動数とは、腕時計の中のテンプという部品が行ったり来たりする速さのことをいう。
振り子時計でいうところの振り子にあたり、振動数が上がるほど精度が良いとされている。
しかし、精度が上がる反面耐久性の問題が出てくるので、精度と耐久性の二律背反をどう両立するかが鍵となっていた。
http://homepage1.nifty.com/ito/tech/mecha.html


ブレゲは脱進機とヒゲゼンマイをシリコン製とすることで、軽量化と耐久性の向上を図り、毎時72000振動を達成したようだ。
もちろんそれ以外のノウハウもあってのことだと思うが、さすがにそれ以上のことは分からない。


そしてこれが毎時72000振動の音である。



毎時36000振動を誇るエル・プリメロよりもさらに音が速い。
毎時72000振動はウソではないようだ。
テンプの動きなんてもはや目にも止まらぬ速さである。


さすがは、ブレゲがいなければ時計の歴史は200年は遅れていたと言われるだけのことはある。
ブレゲの精神はまだまだ生きているようである。



余談だが、最近女子に人気のジョジョの奇妙な冒険の7部にあたるスティール・ボール・ランには、ちょっとだけブレゲの時計が出てくるwwwww
たしかマンガに出てくるのは下のようなスプリットセコンドのものだったと思う。
個人的にはクロノグラフよりも、そういうシンプルなものの方が好きだ。



とまあ、ここまで書いておいてなんだが、個人的には振動数の低いものの方が好きだ。
精度はハイビートものに譲るとしても、チッチッチッとゆっくりと時を刻んでくれる機械の味はロービートのモノの方が上だと思っている。
http://hyouge.doorblog.jp/archives/20183409.html

もっと物欲を満たしたい方はコチラからどうぞwww

生活・文化 ブログランキングへ

この記事は、レビューポータル「MONO-PORTAL」にトラックバックしています