モンブランやパーカーあたりと比べると、日本では今ひとつ影が薄いカランダッシュ。
だから選んだということもあるが、それでも、それらの高級筆記具と比肩しうるほどの一品だ。


●カランダッシュ(CARAN d'ACHE)とは

カランダッシュ社は1924年にスイスのジュネーブに誕生した。
以来、スイスを代表する総合文具メーカーとして、色鉛筆、クレヨン、パステル、グアッシュなどの様々な画材、また万年筆などの筆記具に最高の品質を求め続け、ヨーロッパをはじめ、世界各国の人々に愛されてきた。


カランダッシュはロシア語で鉛筆という意味。
また、フランスで活躍したロシア人風刺画家、エマニュエル・ポアレのペンネームでもあるという。

http://www.holbein.co.jp/carandache/index.html

最高の品質を確保しつつも自然環境に配慮した製品を作り続けている。
こんなの、見てるだけで楽しいじゃないか。



●カランダッシュのボールペン


色鉛筆も欲しいけれど、絵は書かないのでさすがに持ってない。
だからボールペンを持っている。
持っているのは2本。


1本はエクリドールというモデルの廉価版。

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通常のエクリドールはシルバーとロジウムメッキとなるのだが、こちらはクロムメッキとなる為に半額くらいだった。
ガンガンに使う予定だったので、これは良いと買った。
現在はSOLD OUTとなってしまっているので、通常版のリンクを貼っておく。
通常版は大体1万円強から購入できる。


ちなみに、表面の模様や装飾の違いによって無数にモデルが存在するので、正直どれがどのモデルなのかさっぱり分からない。


カランダッシュのメッキは非常に分厚く、耐久性に優れるという。
一般的なシルバープレートは4ミクロンほどだが、カランダッシュでは10ミクロンにも達するという。
その分厚いメッキに繊細は彫刻がなされている。


私の持っているのは廉価版とは言え、持った瞬間から良い物感が伝わってくる。
ズシリと重い手応え、ひんやりとした金属の塊感。
文字を書く度に喜びを味わえることだろう。


が、私の手は油っけがなくカサカサしているので、ツルツルとした表面と相まって最初非常に書きにくく感じた。
今ではもう慣れてしまい、この重さが無いと寂しく感じるようになってしまった。
本体は重くて細いので早書きにはむかない。
そう、これはそういう用途に使うものではないのだ。
優雅にペン先を走らせる。
そう使うものなのだ。


カランダッシュの書き心地は非常になめらかだ。
それはリフィル(替え芯)に秘密がある。


リフィルの先のこのボールには、タングステンカーバイド」というとても硬く、磨耗にも強い素材が使われている。
このボールにインクを送り込むパイプの内側には6本の溝が彫りこまれており、これによってインクの供給がスムーズとなり、インクがボールの表面に満遍なく均等に行き渡る。
これがなめらかな書き心地を生むという。
それは世界最高峰の書き心地と評されている。


ボディはピンきりでも中身は一緒。
安いモデルでもなめらかな書き心地は味わえるわけだ。
一本1000円くらいするけども、これで10km書けるという。
私の場合ほぼ毎日ガンガンに使って1年もった。
通常使用であれば、それこそ年単位でもつことだろう。


ちなみに、一番なめらかだとされているのは中太(M)だが、使うならば細(F)が良いだろう。


ちなみに、リフィルはパーカーのものでも代用できるが、できることなら純正品をオススメする。
パーカー製はちょっとでも水に濡れると書けなくなったし(外で使うこともあったため)、なにより純正品のなめらかな書き心地には及ばない。



もう一本持っているのは、オシャレ路線の849というモデルだ。
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これも色や柄が無数に存在する。
たまに限定モデルもでるので訳が分からない。



ステンレスのボディにクリアラッカー、プリントしたもので、エクリドールと比べると軽い。
そういう路線で作られたものだということが分かる。


イタリア在住のコラムニスト、大矢アキオさんが使われているということで嬉しくなったモデルでもある。
http://www.webcg.net/WEBCG/essays/makkina/e0000027451.html


カランダッシュほど、高級品から廉価品まで幅広く取り揃えているメーカーも少ないだろう。
高いものでは、それこそ100万円近いものもある。
 

それでもリフィルは一緒であるwww
なめらかな書き心地を生む、リフィルの先端部。
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これを書くにあたって購入履歴を見てみたら、一本目(エクリドール)を買ったのは2007年だった。
そりゃ傷だらけにもなろう。
でも、使えなくなるまで使ってやろうと思っている。


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