政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)は6日、経済政策の基本方針を示す「骨太の方針」の素案をまとめた。
日本経済再生のシナリオと、今後10年間の平均で名目3%・実質2%の成長を実現し、10年後には1人当たりの名目国民総所得を150万円以上拡大させることができるという。

http://www.asahi.com/business/reuters/RTR201306060117.html


国民一人当たりの所得を150万円増やす。
わあ、私の所得も150万円増えるのかあ、なんて思う人なんていないと思うが、そう思った人のところにはまず回ってこない。
断言できる。


ここで言う国民一人当たりの所得とあくまで平均値である。
10人中9人の所得増加がゼロでも、残り一人が1500万円収入が増えれば、平均して一人150万円増となる。
阿部政権がやろうとしているのはこういうことだ。
つまり、パイは増やすが、それを金持ちが独占するということになる。


皆が本当に所得を増やすのであれば、年収200万円の人も1億円の人も等しく150万円増えます、と言わなければならない。
しかし、そんなことやる気もないし、できないから、国民一人当たりのとしているのだ。


結果何が起こるかと言うと、格差の拡大である。
今でも十分格差社会だと思うが、それがさらに広がるのである。


それだけならまだ良かったかもしれないが、その上に社会保障も聖域とせずに切り込むという。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201306060430.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201306060430


消費税増税は社会保障費に当てるはずだが、おかしな話だ。
生活保護の給付水準を見直すとあるが、それはイコール最低賃金の低下へとつながっていく。


それはつまり、拡大したパイだけに飽きたらず、低所得者の分まで奪いにかかるということである。
以前ユニクロの柳井社長が、年収が100万円の人と1億円の人が出るのは仕方がないと発言したが、それはこのように実現されていくのである。


一体この国はどこに向かおうとしているのだろうか・・・。
少数の特権階級と疲弊した奴隷の群れ、そんな国になりそうな気がしてならない。

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